低所得にあえぐ40代…業績悪化で年収100万円ダウン、休日はひたすら家でテレビを観るだけ
40代ともなれば給料も上がり、若い頃よりも楽できると思っていたのに。そう嘆く声は多い。昨今、低所得にあえぐ40代が急増中だ。その理由は出世できない、転職回数が多いなどさまざま。中年でも稼げない時代が来ている――
◆会社の急な業績悪化で年収が100万円ダウン!ローンに縛られ低所得生活に
…田中 勝さん(41歳・独身)/旅行会社/年収350万円
「真面目に勤め続ければ生活は保障される。そう信じてきたんですけどね」とため息をつくのは旅行会社勤務の田中勝さん(仮名・41歳・独身)。新卒で入社した会社に18年間勤めるも、40代にして昇進もなく、その年収は350万円。
「ピーク時は年収にして450万円はあったのですが、数年前に突然会社の業績が悪化し、給料が激減して。ここ1年間は残業もNGだし、ボーナスもほぼゼロ。事業自体が縮小して役職のポストが減っているので、昇進で年収アップを狙うのも無理。こんな事態になるとは思ってもみませんでした」
手取りはおよそ23万円で貯金もなし。さらに、会社の業績悪化直前に購入した大きな買い物が、田中さんの家計を圧迫している。
「7年前に3500万円の新築1LDKマンションを頭金ゼロの35年ローンで購入し、毎月9万5000円の住宅ローンを支払っています。購入当時は今より年収も高かったので『給料が下がるはずないから、大丈夫だろう』と意味もなく楽観的だったのですが、実際のところ手取りの半分が住宅ローンに消えてしまうし、ボーナス月の支払いのときは地獄です」
唯一の趣味だった熱帯魚の飼育もやめ、休日はひたすら家でテレビを観るだけ。光熱費や食費などライフライン以外のことにカネを費やすことはなくなったそうだ。
「今後、会社の業績が回復する可能性はほとんどないので、本当なら転職すべきなのはわかってます。ただ、今の仕事自体は楽だし、このぬるま湯に慣れてしまっているので、これから転職して新しい職場でゼロから仕事を覚えるなんて考えられません。それに、資格やスキルもないので、仮に転職活動をしても正社員採用されるとは思えないし、今後のローンのことを考えると下手なリスクは取りたくない。だから動けないんです」
転職で給料アップが見込めないなか、最近は「少しでも生活費の足しになれば……」と、会社にはナイショで月に1~2回スーパーの販売員のバイトを始めたという。
「体力的にはキツいですが、少しでも稼いでいれば精神的に安心しますし……。社会や会社にはいろいろ不満もありますが、とにかく今は正社員でいられるだけで、ありがたいのかなと思ってます」
とはいえ、沈みゆく泥舟に乗っている以上、多少の副業では本当の心の平静など、いつまでたっても得られない気もするが。
― 低所得時代の実態 ―
(出典 news.nicovideo.jp)
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